今まで履歴書上では申し分なく、面接も上手くこなしていた適性人材がいざ役割を与えた時に期待した以上の成果が出なかったというご経験はありませんか?
応募者が自社の企業挑戦に立ち向かえるか、企業文化・風土やビジネスの仕方に調和できるか疑問を抱いたことはありませんか?また、新卒枠に社会経験の浅い第二新卒を採用したことはありませんか?
このような事は採用現場ではよく起こり得ることです。スキルや能力のミスマッチをなくし、候補者の本質を客観的に評価し、採用者の評価のブレを少なくする為にも「コンピテンシー面接」の導入が欠かせません。
コンピテンシー面接とは?
コンピテンシー面接は「共通の行動特性」に的を絞り、なぜそのような行動をとったのかということを当時の背景や状況を掘り下げて質問する事で、様々な場面でのパフォーマンス能力や企業が求める能力の有無を見定める事ができます。 面接で候補者の適性能力を試し、技能や学歴の補助的な判断材料とします。
企業が求める適性能力とは高度な組織力、戦略的思考、チームワーク、判断力、問題解決能力、コミュニケーション・対人理解力、顧客サービス志向、営業力・販売力、ストレス耐性、正確性への関心、分析的思考、協調性や柔軟性、誠実、創造性、プロジェクト管理や時間管理能力、伝達・説明力、影響力、リーダーシップ等が挙げられます。
質問を掘り下げることで、これらの能力があるかどうかを注意深くチェックしていきます。
なぜコンピテンシー面接なのか?なぜ有望な人材の採用に繋がるのか?
適切な採用人材を選ぶため、この面接スタイルが使用されるのは人材会社と面接官の数が増えたからとも言われてる。なぜならこの方法を使うと雇用決定を改善、 ターゲットトレーニングを増やす、生産性を上げる、従業員の離職率を下がるの傾向があるからです。
従来の面接では短い時間の中で履歴書に記載された情報(学歴、職務履歴、社会人年数)を元に採用者が多方面からの質疑応答で候補者が持っているポテンシャルを見出そうとする面接が一般的でした。ですが、面接者によって質問の仕方や評価基準が一定ではなく、バラツキが生じてミスマッチ採用に繋がっていました。コンピテンシー面接では人材評価の基準を一定に保ち、企業が必要としている人材採用へと繋がります。
優秀な成果や成績を残している社員に共通する能力や特性を持ち合わせている人材を見極めることによって、その人の適格性や業務遂行能力といった「行動力」が採用段階で判断できます。スキル、行動、判断能力、マネジメント能力などの行動特性が異なる候補者はすぐに分かり、面接の効率も上がり、将来的に有力な候補者のみの採用が可能となります。
どんな質問を問いかけるべきなのか?
コンピテンシー面接の質問形式:
- 〇〇だった時の事を、例を挙げて教えてください。
- 〇〇だった時の状況はどうでしたか?
- 〇〇をどうしたのか説明してください。
コンピテンシー面接の質問例:
- 組織プロジェクト管理やタイムマネジメント能力:多様なタスクの期限が一度に重なってしまった時、どのように対処しましたか?
- 戦略的思考:前職で新しい挑戦や障害にどう立ち向かいましたか?
- チームワーク:いままでチームの一員として馴染めない部員もしくは協調するのが難しい人はいませんでしたか?いれば、どのように対処しましたか?
- 決断・判断力:いままでに一番難しかった判断・決断をあげてください。
- 問題解決能力:解決しなければならなかった問題の例を挙げてください。
- コミュニケーション:コミュニケーション問題が生じた時、どのようにその状況を改善しましたか?
- カスタマーサービス(業績)志向:顧客が不満を抱いている時にどのように対処したのか例を挙げてください。
- ストレス耐性:どうストレスを対処しますか?一番ストレスを感じた時期と、どのように克服したのか教えてください。
- 正確性への関心:注意深くなる必要があった時の状況とどのように細心の注意を払ったのか教えてください。
- 分析的思考:問題を分析しなければならなかった時の例と克服方法を教えてください。
- 柔軟性:どう新しい環境に適合しますか?企業やチームが優先事項や方向性を変えた時にどう柔軟に対応しましたか?
- 整合性/完全性:整合性を追求したときはどのような時ですか?また自己の意見が正しいと思った状況を教えてください。
- 創造性:あなたが何か新しいものを提供もしくは試したことがあれば説明してください。
- プロジェクト管理:前職で異なる優先順位やタイムラインが衝突しあう多数のプロジェクトをどのように管理しましたか?
- モチベーション力:どのようにモチベーションを保ちますか?
- リーダーシップ能力:リーダーシップ力を発揮して、チームを成功へ導いた時のことを教えてください。
企業や採用職種によって、求められる行動特性やコンピテンシーレベルはダイブだいぶ変わってきます。貴社が求める能力・行動特性を予め明確化した上で候補者に対する質問を選んでいかなくてはなりません。上記の質問を通して候補者が成功を見出す行動特性があるかどうかを見極めましょう。
- 求人する職務について検討しましょう。その職務に「適切な人材」には、具体的にどんなスキルや個性が必要ですか? 企業としては、その職務に何を期待し、どんな価値観、ガイドライン、性質を重視していますか? 担当者が退職したのを機に、職務を改善する余地はありますか? 新しいスキルを持つ人材で職務をレベルアップしたいと考えていますか?
- 面接で上記の適性あるいは「能力」を判断する質問を準備しましょう。たとえば、候補者に複数のプロジェクトを管理させたい場合は、「複数の期限、社員、作業を管理したときの経験を話してください。すべてを円滑に運ぶために、どのように状況やプロジェクトに対処しましたか?」などと尋ねます。また、これまで欠けていたチームワークを強化したい場合は、「目標や当面の作業に全員で取り組ませたいのに、機能を果たしていないチームメンバーがいた時の対処方法を教えてください」などと質問します。
- 面接を実施しましょう。回答してほしい質問を盛り込んだ面接計画を作り、候補者の回答を聞いて、もっと経験を積んでほしい分野や磨いてほしいスキルがあるか判断します。回答を振り返ることができるようメモを取ってください。
- 求職者の回答を再度検討しましょう。職務に必要な主要能力を持っていることを十分に示していますか?
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