現職で管理職に就いている方も将来マネージャーを目指す方も、マネジメント能力を磨くことはキャリアップの成功に欠かせません。マネジメント職には向き不向きがあると思われがちですが、マネジメント能力に関するポイントをおさえれば、誰しもマネジメントスキルを高めることができます。

こちらの記事では、意識して鍛えることのできるマネジメントスキルについて解説します。

マネジメント能力が高い人が持っているスキル

マネジメントスキルが高い人が持っているスキル・能力は以下のとおりです。

  1. 現状を分析する力
  2. スケジュール管理スキル
  3. リーダーシップと意思決定力
  4. コーチングスキルやコミュニケーションスキル
  5. プロジェクトマネジメントスキル

ここからは、それぞれのスキルについて詳しく解説していきます。

1. 現状を分析する力

マネジメントスキルが高い人が持っているとされる現状を分析する力や、問題を発見する力を理解するには、ウォルト・ディズニーが意識していたといわれる「ディズニーストラテジー」という考え方が役立ちます。

「ディズニーストラテジー」では、以下のような3つの視点をもつことがポイントです。

  • ドリーマー…未来を見据えて広い視点で周囲に夢を語る
  • リアリスト…夢を実現するために何が必要かを具体的に考える
  • クリティック…問題やリスクを発見して夢を実現させる精度を高める

まず、夢を語るように長期的な戦略を立て、そのうえで夢の実現に向けて具体的に方法を計画していきます。そして、問題点やリスクを発見してマイナス面にも目を向けることで、問題を解決し、夢を現実に近づけることができます。

2. スケジュール管理スキル

マネジメント能力を高めるためには、進捗管理をしっかり行う必要があります。単純に目標を設定するだけではなく、目標に対する進捗管理を行い、スケジュールを管理する必要があるのです。 具体的な目標設定の方法はこちらで詳しく解説していますので、是非ご覧ください:仕事における目標設定とは?基本構成と目標管理方法までを解説

目標と現状を照らし合わせ、予定を調整するなど全体を見てスケジュールを調整しなければならないケースもあります。

たとえばプロジェクトのマネージャーを任されたとき、プロジェクトには予算や期間が条件として決められていることが多いですが、うまく業務のスケジュールをコントロールできなければプロジェクトは失敗に終わってしまいます。

どんな状況でも柔軟に対応できるよう常に目標と現状を照らし合わせて、さまざまな状況を想定して対策を立てたり、スケジュールを立てなおしたりする必要があります。

3. リーダーシップと意思決定力

マネジメント能力の高い人は、リーダーシップや意思決定力が高く、部下や周囲の人の意見にしっかり耳を傾けて何が正しいかを判断することができます。

自分の意見でその場をまとめるのではなく、現状や相手の立場をしっかり把握し、それに合わせて的確な指示を出すことがポイントです。

傲慢な指示体制では、部下が自分の意見を主張することのできない窮屈な職場環境となり、会社の成長にはつながりません。

さまざまな意見をいろいろな角度から柔軟に取り入れることや、知ったかぶりをせず知識のインプットを行うなどしながらリーダーシップをとり、的確な指示を出すことが重要です。

4. コーチングスキルやコミュニケーションスキル

マネジメント能力の1つとして、コーチングスキルやコミュニケーションスキルも重要です。部下の話し方や声の大きさ、スピード、感情の起伏などをよく観察して、個人個人に合わせたコミュニケーションを心がけましょう。

また、相手が話しかけやすい雰囲気をつくることも大切です。朝の挨拶をしっかり行う、常に明るく振る舞うなど、基本的なことを行っていることで、部下はあなたに話しかけやすいと感じてくれることでしょう。

「報告・連絡・相談」をしっかりしない部下のなかには、上司に対して「いつも仏頂面で話しかけにくい・・・」と感じている人もいる可能性があります。

リモートワークで部下とのやりとりが通常時に比べて減っている方は、ぜひ定期的に部下へ働きかけることも意識してみてください。

5. プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントスキルとは、プロジェクトを円滑にマネジメントするためのスキルです。プロジェクトの責任者であるマネージャーは、プロジェクトを成功に導くために、各部署と連携をとりながら指示や調整を行う必要があります。

プロジェクトマネジメントスキルを向上させるためには、ポジションチェンジという方法が有効です。ポジションチェンジとは、物事を通常とは別の立場に立って見ることです。

たとえば、自社の社員としての視点だけではなく、顧客視点でも商品開発について考えてみると、優先すべき事柄が変わってきます。

また、マネージャーとしての立場だけではなく、部下の立場で物事を見たときに、自分が無理なことを要求しているなど、目標設定に関しても矛盾点などが見えてくることがあります。

プロジェクトマネジメントスキルに関して、詳しくはこちらの記事もご覧ください:身に付けるべき6つのプロジェクトマネジメント(PM)スキル

まとめ

組織やプロジェクトを率いる際には、管理・運営能力が求められます。

これらの能力は、経験とともに自然に身につくものもあれば、意図的に努力して身につけなければならないものもあります。

現在の自分に足りないと思われる分野のスキルアップに取り組み、日々経験を積むことで、マネジメント能力を向上させることができます。徹底的に身につけたマネジメント能力は、現在の仕事だけでなく、転職の際にも有効な武器になります。


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