転職は、人生における重大な決断の一つです。自分のキャリアプランを実現できるような理想の会社に入社するためには、万全の準備が欠かせません。一方で、どこから準備を始めたらいいのか、具体的に何をしたらいいのか、迷うこともあるかもしれません。

今回は、転職までのプロセスをスムーズにし、入社後のミスマッチを防ぐための3つの重要なステップをご紹介します。キャリアの棚卸し、効果的な書類作成方法、有効な面接対策など、ステップごとに掘り下げていきます。


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ステップ1:転職の事前準備

スムーズに転職活動を進めるためには、転職活動のタイムラインだけでなく、今までのキャリアを振り返り、転職先で実現したいこと事前に明確化し、計画を立てることが大切です。

 

転職活動のスケジュールを立てる

転職活動のスケジュールを立てることは、モチベーションを維持し、時間やリソースを効果的に活用する上で非常に重要です。具体的なスケジュールの立て方は、以下の通りです。

  • ゴール時期を設定する: 現職の退職や引継ぎの時期を考慮して、いつまでに転職を終えたいのかを明確にしましょう。一般的に、転職活動は3か月前後かかるといわれているため、ゴール時期を設定することで、転職活動の長期化を防ぎ、計画的に進めることができます。
  • タスクを整理する:ゴール時期に向けて、実施すべきタスクを洗い出しましょう。履歴書・職務経歴書の作成、求人情報の収集、面接の準備など、具体的なタスクをリストアップします。
  • スケジュールの作成: 各タスクとその期限を、スケジュールに落とし込みましょう。転職のゴール時期から逆算をして、現実的なスケジュールを立てましょう。

 

これまでのキャリアと実績の棚卸しを行う

キャリアと実績の棚卸しは、次にどのようなキャリアステップを踏みたいかを明確化する上で、非常に有効的です。自分の強みや、スキル、経験、これまでの成果を洗い流すことで、応募書類の作成や面接でも、自身の実績を効果的にアピールすることができるようになるでしょう。

  • 業務の洗い出し:  まずは、今まで携わってきた過去のプロジェクトや業務を振り返り、業務内容を細かく洗い出してみましょう。過去のスケジュールや資料などを見ながら、特にやりがいを感じた業務、工夫をした業務の内容を整理すると良いでしょう。
  • 成果・実績を書き出す: さらに、自身が携わった業務によって、具体的にどのような成果を生んだのか、チームの中でどのような貢献ができたのかを、数値データや具体的な事例を使って、書き出してみましょう。ここでは、なるべく客観的な要素を盛り込んで、具体化することがポイントです。
  • 強みとエピソードをピックアップ: 今までの業務や成果を書き出してみると、自身の強みやスキルのヒントが見えてくるでしょう。それをもとに、自身の強みやスキルを言語化してみましょう。また、具体的にその強みを発揮できた際のエピソードもリストアップしておくと、面接の際にも非常に役立ちます。

 

転職先で求めていることを整理する

今までの振り返りを終えた後は、それを踏まえて、次はどのようなキャリアステップを歩みたいのかを明確にしましょう。希望に沿った企業やポジションを見つけるためには、自分が転職先で求めていることを言語化し、転職軸を持つことが欠かせません。

  • 次の職場で避けたいことをリストアップ: キャリアの棚卸しで洗い出した業務内容を参考にしながら、職場における不満や転職をしたいと思ったきっかけを洗い出しましょう。仕事内容、給与、就業環境や働き方、人間関係、福利厚生など、具体的にどのような側面で、ストレスやフラストレーションを感じているのかを、整理することがポイントです。
  • 次の職場に求めることをリストアップ: 次に、新たな転職先に求めることをリストアップしてみましょう。次のキャリアステップとして、どのような挑戦をしたいのかを言語化することが重要です。業界や職種、仕事内容、企業カルチャー、給与などさまざまな側面で、自身の求めていることを洗い出してみましょう。
  • 転職軸を定める: 上記で洗い出した数々の条件をもとに、優先順位をつけてみましょう。「絶対に譲れない条件」、「できればあったら良い条件」に分類し、自身の転職軸を定めると良いでしょう。明確な転職の方向性を持つことは、企業選びのミスマッチを避けるだけでなく、面接の準備にも非常に役立ちます。

 


ステップ2:応募書類の作成と情報収集

ステップ1での準備ができたら、次は応募書類を作成し、求人情報を探しながら情報収集を行いましょう。

 

履歴書と職務経歴書を作成・更新する

求人に応募をした際に、書類選考を通過するためには、魅力的な履歴書と職務経歴書が欠かせません。魅力的な履歴書と職務経歴書を作成するためには、今までの業務内容、実績、強みやスキルをわかりやすく伝え、「面接で話を聞いてみたい」と思わせることが重要です。成果や実績に関しては、具体的な数値やデータ、工夫ポイントを盛り込みながら記載すると効果的です。また、企業が求めている人材であることをアピールするために、求人情報に合わせて、キーワードを入れることも心がけましょう。志望動機では、なぜその企業なのか、自身のスキルがどのように企業に貢献できるか、なぜ自分が良いマッチなのかなどを意識しながら書くと良いでしょう。

履歴書・職務経歴書の書き方

 

人材紹介会社を通じて情報収集を行う

転職活動を成功させるためには、情報収集が重要な鍵となります。興味のある業界や職種について最新情報を集めて、対策を練りましょう。その際、人材紹介会社に登録すると、キャリアのプロフェッショナルから様々なサポートを受けることができます。人材紹介会社では、単に求人情報を紹介してもらうだけではなく、興味のある業界や職種に関する最新のトレンドや、各職種の平均年収、市場動向、需要の高いスキルなどを教えてもらうことができます。さらに、キャリアカウンセリングを通して、求職者の強み、アピールポイントなどのアドバイス、履歴書や職務経歴書の添削サポート、面接対策も受けることができます。

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ステップ3:求人へ応募と面接対策

ステップ1・2を経て準備が万全に整ったら、実際に求人に応募して面接対策を行いましょう。

 

求人を探して応募する

興味がある求人を見つけたら、積極的に応募してみましょう。人材紹介会社に登録をすると、転職のプロフェッショナルが求職者のスキル、経験、転職軸などをヒアリングした上で、要望にマッチした求人を紹介してくれます。そのほかにも、転職プラットフォームを活用して、興味のある求人がないか見てみましょう。

 

面接の対策をする

求人に応募して書類選考が通ったら、いよいよ面接です。キャリアの棚卸し、転職軸、人材紹介会社からのアドバイスなどをもとに、面接に向けて準備をしましょう。応募先の企業や業界についてしっかり情報収集をし、企業のビジョンやミッション、サービス、業績などを把握しておきましょう。その際に、自分が次のキャリアステップで求めているものとどうマッチするか、自分がどのように貢献ができるのかを考えると良いでしょう。事前に聞かれそうな質問をリストアップし、それに対する回答を準備しておきましょう。自身の強みやスキルを裏付けるエピソードを整理しておくことも重要です。人材紹介会社を通じて求人に応募した場合は、企業や面接官をよく知っているコンサルタントに、面接対策をしてもらいましょう。

面接対策

 


まとめ

入念な準備を行うことで、自信を持ってスムーズに転職活動を進めることができます。転職先でのミスマッチを避けるためにも、しっかりと準備をして、納得のいく転職を実現しましょう。

ロバート・ハーフでは、転職活動におけるさまざまなサポートを行っています。転職を検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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