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順調に面接が進み、選考が最終局面に入ったら、いよいよ具体的な給与金額を交渉するタイミングです。転職活動において、給与交渉はどの求職者にとっても難しいことだと思います。実際に賃金アップを目指して給与交渉に臨んでもうまくいかず、後悔する求職者は少なくありません。
しかし、選考が最終プロセスに進んでいるということは、採用する企業側はその候補者を高く評価し、人材としての価値を認めているということです。
本記事で紹介する、賃金アップに成功するための4つのステップを確認してください。そして、給与交渉の準備をしましょう。自分の能力に相応しい希望の賃金を得て、新しいキャリアをスタートさせましょう。
1. 必要な賃金の金額を計算する
給与交渉に臨む前に、自分が希望する賃金の金額を今一度しっかり確認しておきましょう。昨今では、インフレなどの影響により生活費が上昇しています。こういった情勢や、自分の将来の計画、長期的に返済が必要なローンなどを考慮し、希望金額を計算しましょう。
また、自分の希望賃金が業界や、その職務における責任レベルに対して、適切であるかどうかも検討する必要があります。
これらのことを確認して準備をするためには、該当する業界や職種における賃金の相場をリサーチする必要があります。できるだけ最新の情報を調べておきましょう。
ロバート・ハーフ給与ガイドは、これらについて最も新しい情報を提供しています。様々な業界や職種の年収相場を確認し、給与交渉の参考にしましょう。
2. 希望する賃金の金額を具体的にする
コロンビア大学のビジネススクールが行った調査により、希望する賃金の金額を伝える際には「XX円〜XX円」とレンジを示すのではなく、「XX円」と具体的な金額を提示したほうが採用側に良い印象を与えることが明らかになりました。
選考プロセスの最初の段階では、具体的な賃金の金額について話すことは避けたほうが賢明です。それよりも、職務内容の詳細や企業カルチャーを確認したり、自分がこれまでに培ってきた経験やスキルについて話をしたり、双方の理解を深めることに注力しましょう。どうしても給与について話をしなければならない場合は、業界の相場を基に、希望する年収の範囲を伝えましょう。
しかし、面接の終盤になれば、こういったことはすでに企業側も求職者側も十分に確認している段階です。ですから、オファーが出るタイミングの前後では、具体的な金額を提示するようにしましょう。
しかし、やみくもに大幅な賃金アップを要求すれば、マイナスの印象を与えてしまいかねません。ステップ①で調べた情報を基に、自分のスキルと経験に相応しい金額を提示しましょう。
3. 自信を持って賃金交渉に臨む
もし、企業から満足できない金額の提示を受けた場合はどうすればいいのでしょうか?実は、採用側が求職者から賃金交渉があることを想定して、まずは最低額を提示することは珍しくありません。
改めて自分の能力と企業に貢献できる価値を示し、自信を持って希望金額を伝えましょう。この際、礼儀正しくプロフェッショナルに振る舞うことがとても重要です。
4. 賃金のみではなく、他の手当も確認する
転職先を決める際には、賃金の金額だけではなく、有給休暇、傷病休暇、働き方、その他の福利厚生など全体的な待遇や手当も検討するべきです。
企業側が希望する給与額を用意できないからといって、それで交渉を終えてしまうのは得策ではありません。住宅手当や、従業員持株会、ストックオプション、退職金など充実した福利厚生を提供しているために給与額を低く設定している企業もあります。
ですから、業績ベースのボーナスの有無、各種手当、フレックスタイム、在宅勤務制度など、企業が用意しているさまざまな手当や待遇を確認し、これらの要素を全体的に考慮した上で決断をしましょう。
賃金交渉では希望する金額の根拠を示し、自分の価値を適切にアピールしましょう
選考プロセスが進み、給与交渉をする段階になったら、自信を持って具体的な希望金額を伝えましょう。自分のスキルや経験など根拠を示して、なぜその金額を希望しているのかをプロフェッショナルに説明することが賃金アップを成功させる秘訣です。この際、業界や職種の賃金相場について最新情報を把握しておくことは非常に重要です。
最近発行されたロバート・ハーフの最新の給与ガイドは、業界の中でも一番新しい情報を提供しています。ぜひ、参考にしてください。自分の経験と能力に見合った報酬と待遇を実現し、新しいキャリアをスタートしましょう。