妻であり、母であり、キャリアウーマンでもある――。共稼ぎ世帯が増え続けていますが、仕事と育児の両立をさせるワーキングマザーであることには複数のメリットがあります。それを見ていきましょう。
仕事と育児の両立をさせるワーキングマザーであることのデメリットは、皆さんご存じのとおりです。子供の成長の過程で大切な日を一緒に過ごせなかったり、泣いてすがる子供を置いて出かけなければならなかったり、はたまた職場の期待に応えなければならなかったり。これらが積み重なって大きなストレスになることもあります。でも、マイナスの側面ではなく、ワーキングマザーであることのメリットに目を向けてみましょう。私たちの奮闘には意義があるのだと、あらためて気付くはずです。
1. 問題が起きる前に予測する能力が高い
世の中には、子供にとって危険なことがいっぱいです。母親というのは、怪我をしやすい子供が少しでも安全に過ごせるように、常に注意を払っています。では、これがオフィスでどのように役立つかというと、私たちは事前に計画を立て、与えられた状況の落とし穴を見つける行動がごく自然にできるようになっているため、問題を未然に防ぐことができます。
2. 忍耐力がある
言うまでもないことですが、子供というのは、親の忍耐を試すかのような存在です。それでも、私たちワーキングマザーは、子供の散らかした後や、癇癪やお行儀の悪さを見ても、とにかく冷静さを失わずに、なんとか毎日を切り抜けています。悟りの境地と言えるかもしれません。あるいは、心の中では叫んでいても、声に出さない術を身に付けたということでしょうか。どちらにしても、これは、会社生活で難しい相手や状況に対応するうえで重要なスキルです。
3. パニックに陥らない
どんなに努力しても、ハプニングは付き物です。子供が初めて転げ落ちた時は、一大事とばかり、慌てて駆け寄ったかもしれません。でも、それが27回目ともなると、反応の仕方を覚えるものです。それは、反応しないこと。ワーキングマザーの最大の長所のひとつは、「パニック・ボタン」をそう簡単には押さないことです。一見すると一大事のようでも、実際にはそうでないことがあることを、私たちは知っています。これは、職場でも当てはまります。
4. 「育てる」能力が備わっている
子供が成長するのに伴って、正しい方向へと導き、人生を生きるためのシンプルな哲学を教えていくのが、私たちの仕事です。同時に、子供に間違いを経験させ、そこから学ばせるようにすることも多々あります。たんこぶや擦り傷のひとつふたつで、大事に至ることはありません!ワーキングマザーは、若い人たちを押さえつけず、温かい目で見て育てることの重要性を本能的に知っているため、職場ですばらしいメンターになることができます。
5. 生産性と仕事の効率がきわめて高い
1日には24時間しかありません。でも、私たちは時間をやりくりして、運転手、シェフ、先生、お掃除係、さらには子供の遊び相手と、いくつもの役割をこなしています。仕事上の責任を果たしながら、これらすべてを引き受けているのです。どれだけ入念に計画を立てても、子供が台無しにしてしまうことは多々あります。ですから、分刻みで予定を立てておきながら、直前になっても変えられる余地を残しておかなければなりません。こういう生活を続けていると、これが習慣になり、仕事のプロジェクトのスケジュール管理やイベントの企画策定でも、同じような計算をするようになります。単純な話、仕事と育児の両立には無駄にできる時間などないのです!
6. あきらめない
病気の子供を夜通し看病した母親なら、このことは心得ているはずです。どんなに疲れていても、どんなに惨めな気持ちになっても、私たちは、子供のために頑張り続けます。ワーキングマザーは、大変な状況になったからといって、あきらめることはしません。
私たちは、いつも物理的に子供のそばにいることはできないかもしれません。でも、自分を犠牲にする行動を通じて、あるいは子供のために費やす時間と努力を通じて、子供への愛を示しています。仕事と育児の両立をさせるワーキングマザーであることのメリットは、あまり語られることがないかもしれませんが、決して取るに足らないというわけではありません。私たちの仕事は、子供を愛すること。それをする方法は、いくつもあるのです。