転職者が給与について交渉をするのは、珍しいことではありません。給与、即ち社会的な評価がアップするからこそ、転職者は現在の就業先を手放すリスクを負ってでも、転職をするメリットがあります。
ただし、給与交渉はやり方次第でマイナスにもなります。交渉時に留意するポイントは以下の4つです。
1.なるべく早い段階で給与交渉する
給与についての交渉は、なるべく一次面接時に行うことが大切です。この段階で額面に大きな開きが出た場合、残念ながらこのマッチングは成立に至りません。内定後の給与交渉は受け入れられないことが多いばかりか、採用側によい印象を与えません。内定に至るまでに採用側が割いた時間と労力に対して、敬意がないと受け取られる可能性もあります。
2.先方が希望条件を聞いてから答える
よい心象を与えるための、交渉テクニックの一つとしては「先方が切り出してから、具体的に希望額を伝える」ことです。もし給与について切り出されなかった場合は、「質問はありませんか?」と聞かれた際に給与の交渉をすることをおすすめします。
3.希望額の根拠を示す
は最も重要なポイントです。あなたのキャリアに対し、前職ではどのくらいの評価(=給与)をされていたかを提示し、どのくらいの昇給を望むかを具体的に数字で示しましょう。その際はなぜその額を求めるか、その理由も添えるとなお良いでしょう。今までの働きから、この金額は妥当だとする根拠が必要です。あなた自身が採用側にもたらす利益や人生設計、ビジョンを具体的に語ることも、納得感を高めます。
4.額面通りでない場合は「落としどころ」を見つける
給与交渉は必ずしも受け入れられるわけではありません。予め、落としどころを自分の中で決めていた方が良いでしょう。落としどころとは、希望提示が受け入れられなかった場合この額なら納得できるという最低限の数字のことです。希望通りの額に給与交渉がうまくいかなかったことを想定し、自分の中に「この額なら」と納得できる数字も準備しておきましょう。
給与交渉が苦手な場合は、転職エージェントを活用するとスマートです。事前にコンサルタントとの面談で希望額を提示しておくことで、採用先との直接的な給与交渉を省くことができます。