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外資系企業で実際に求められる英語スキルとは?

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現代ビジネスにおいて英語力が求められる理由 外資系企業で英語を使うシーンとは? 実際に求められる英語力はどのくらい? 英語力に自信がなくて外資系企業を目指すなら
グローバル化が急速に進むにつれて、世界中のあらゆる企業が英語力のある人材を探しています。 神田外国語大学が卒業生の入社実績がある企業156社を対象に行った2022年の調査によると、「採用において英語力を評価する企業」の割合は48.1%でした。「英語力をとても重要視する」と回答した企業はその理由として「オフィス業務」「英語での接客」「海外現地法人業務」などを挙げています。また、同調査では「5年前と比較し、英語力が重要と考える企業」の割合は36.5%でした。従来の「製造」、「商社・卸売り・小売」、「運輸・物流」の業界に加え、「IT・情報」の産業拡大に伴い、現代のビジネス界ではより日常的に英語を使う場面とニーズが増加していると言えます。 特に外資系企業は、資本の3分の1以上に外国資本が入っており、従業員の国籍や勤務地もさまざまです。本社が英語圏でない外資系企業であっても英語力が必要となるのは、社内コミュニケーションや顧客とのやりとりで使用される主な言語が英語だからです。 日本国内では労働人口が減少しているため海外人材の採用も増加しており、どの企業でも顧客や社員に英語話者がいるというケースは増えていく可能性があります。今後のビジネスの現場では、誰もが少なからず英語を使うことが求められるようになるでしょう。
外資系企業の職場で英語が使用されるシーンはさまざまですが、代表的な場面には以下のようなものがあります。 社内外のコミュニケーション
最も多く英語が使用される場面は、やはり社内外の関係者とのコミュニケーションでしょう。その中には日常会話もありますが、業務についての報告、連絡、相談、確認、クライアントへの提案や交渉といった、いわゆるビジネスコミュニケーションが中心となります。日常会話に必要な英語力に比べて、ビジネス英語の方が専門的で難易度が高いと思われがちですが、自分の仕事の領域に関するトピックが主なため、使われる表現や語彙は限られています。むしろ、仕事の枠を超えた幅広いテーマを話す日常会話のほうが、高い英語力が求められるといえるかもしれません。
取引先とのメールでのやりとり
口頭でのコミュニケーションに加えて、英語を使用する取引先とのメールのやりとりがあります。メールに書かれている内容と意図を理解し、適切な回答を返信するためには、文章を読み解くリーティングスキルと、自分の伝えたいことをシンプルに的確にまとめるビジネスライティングのスキルが求められます。
語学力に加えて、外資系企業の習慣やカルチャーについても一定の理解が求められるでしょう。例えば、日本ではビジネスメールでも時候の挨拶から始まり、行間を読んだり、文脈から判断したりすることが必要ですが、さまざまな「お国柄」を持つ顧客を相手にする外資系企業では、必要な点を簡潔に分かりやすく伝えることが重視される傾向にあります。同じ経済圏、文化圏にいない相手とのやりとりでは、共通の言語や習慣を持っている日本人の「常識」が当てはまらないケースがあるということを覚えておくとよいでしょう。
電話対応
外資系企業で英語対応が発生する場面の1つとして、同僚や上司、取引先やステークホルダーとの電話対応があります。電話対応は対面でのコミュニケーションやZoomなどのオンライン会議と比べて得られる情報がかなり限定的です。メール対応のように、受け取ってからじっくりと内容を精査することができないため、比較的高いコミュニケーション能力が求められます。
資料作成・プレゼンテーション
高度な英語スキルが求められるシーンをあと1つあげるとすると、資料作成及びプレゼンテーションの場面でしょう。プレゼンテーションの目的は相手の心をつかみ行動変容を促すことですから、英語で「何とか言いたいことがいえる」レベルでは十分とは言えません。また、ほとんどの場合プレゼンテーションの後に質疑応答があるため、その場で相手の発言内容と意図を理解し、適切に英語で返答することが求められます。伝えたいことをより効果的に相手に届け、その場のコミュニケーションを仕切るファシリテーション力も必要となるため、語学力を超えた英語コミュニケーション力が必要となります。
大前提として、外資系企業のすべてに高度で同一の英語力が求められるわけではありません。業種や企業規模、役割、英語を母国語とする社員の割合などによって、外資系企業が求職者に求める英語力は大きく異なります。 例えば、部門が財務なのか法務なのかで、必要となる専門用語の語彙は当然違いますし、社内でメールやチャットで顧客対応する職種と、クライアントと頻繁に会い対面でコミュニケーションをとったり、プレゼンテーションをする役割では求められる英語力にも必然的に差異が生じます。 さらに言えば、外資系企業だけに限ったことではありませんが、企業が求めているのは単に「リスクニング力が高い」とか「語彙力が豊富」ということではなく、英語を使ったコミュニケーション能力を求めているということです。そして、ビジネスの現場で求められるコミュニケーション能力は、学校教育の中で培われる「英語力」とは必ずしも一致しません。 以上を前提にしつつ、一般的に外資系企業が求める英語力はTOEIC700点以上が目安といわれています。英語を使った会議や顧客とのやりとりが必要なポジションでは、800点以上はほしいところです。 外資系企業が採用時に用いる英語力評価の指標としてTOEIC以外にもIELTSやTOEFLがあります。こちらの2つのアセスメントテストは、英語圏の大学に進学する人を前提に設計されていますが、昨今ではビジネスにおいても有益な英語力の指標として、参考に使用する企業も増えています。ただし、外資系企業が求めているのは「試験で高いスコアをとれる能力」ではなく、「実際に英語でコミュニケーションができる能力」であるため、あくまでも参考値として意識しておくことをおすすめします。
繰り返しになりますが、外資系企業で求められる英語力は、ポジションによって大きく異なる、一概に言えません。職種によっては、英語力に自信がなくても、外資系企業への転職は可能です。そのため、英語力を理由に、外資系企業への転職を諦める必要はありません。外資系企業への転職をお考えの方は、まずは外資系転職エージェントに相談をし、自分のスキルに合った求人を紹介してもらったり、興味がある求人において、どのくらいの英語力が必要なのかを確認してみると良いでしょう。 ロバート・ハーフのコンサルタントとご相談をご希望の方は、こちらから。