外資系金融の特徴とは?求められるスキルについても徹底解説 | ロバート・ハーフ

外資系金融の特徴とは?求められるスキルについても徹底解説

外資系金融とは? 外資系金融の職種 外資系金融の特徴とは? 外資系金融に求められるスキル まとめ
外資系金融はチャレンジングな職場であると同時に、有望なキャリアパスを描くことができる人気な業界です。今回は、外資系金融とはそもそもどんな企業なのか、国内企業と異なる特徴や、外資系金融で働きたい人が身に着けるべきスキルについて解説します。
外資系企業とは、資本の3分の1以上に外国資本が入っている企業を指します。そして、外資系金融と一口に言ってもさまざまな企業があります。ここでは、4つのタイプに分けて説明します。 投資銀行 預金業務は扱わず、企業向けに資金調達やM&Aのアドバイスをしたり、機関投資家向けに金融商品の売買を行なったりします。具体的な企業としては、J.P.モルガンやバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーなどがあります。 証券会社 金融商品を扱う点で投資銀行と似ていますが、投資銀行が資金調達を行う企業の株式をいったん引き受けるのに対し、証券会社は投資家間の取引を仲介する業務を主としています。具体的な企業としては、クレディ・スイス証券、バークレイズ、メリルリンチなどがあります。 保険会社 生命保険や損害保険を法人や個人向けに販売する業務を行います。外資系保険会社では顧客のニーズに合わせた保険をオーダーメイドで組み合わせて提案する商品販売がメインです。具体的な企業としてはプルデンシャル・フィナンシャル、チューリッヒ生命、アクサグループなどがあります。 クレジットカード会社 消費者の日常に欠かせないクレジットカード会社にはVISA、MasterCard、JCB、AMERICAN EXPRESSなどがあります。世界的にも日本国内でもVISAがシェア率ナンバーワンですが、近年中国の银联も台頭してきています。
ここでは、外資系投資銀行を例に、主な職種について解説します。 投資銀行(IBD)部門 外資系投資銀行のメイン業務であり「アドバイザリー業務(M&A業務)」を行なったり、資金調達をしたい企業に有価証券を発行したり、資金を提供したりする「引き受け業務」が含まれます。投資銀行部門は財務サポートを行うことで、顧客の企業価値を高めます。 マーケット部門 機関投資家に対するサポートを行います。主に株式や債券などの金融商品を営業・販売する部門です。顧客は銀行や保険会社などの運用部門となり、活発な営業活動を通して案件獲得を目指します。同じ部門の中でも、債券売買の取引を行うトレーダー部門や、金融商品に付随する商品を盛り込んだ商品設計をするストラクチャー部門があります。 アセット・マネジメント部門 「アセマネ」と略されるこの部門では、顧客から預かった資産を運用することで、運用報酬を得ることが業務スコープとなります。顧客である企業や個人の資産をいかに増やしていくかがカギとなります。通常は「アセット・マネジメント株式会社」として切り離して運営されることが多く、顧客の資産を増やすための金融商品を発注する先は外資系金融投資銀行となります。 リサーチ部門 市況や業界の動き、株式や債券などの金融商品、今後の為替動向など、幅広く調査・データ収集を行い、その分析結果を社内外にレポートする役目を担います。この情報が各部署が顧客に提供するサービスの土台となり、顧客に対しては投資先の重要な判断材料になるため、専門的な知識や経験が求められる部門です。
ここでは、外資系金融の5つの特徴について説明します。 会計基準 外資系金融と国内金融機関では、会計基準が異なる場合があります。世界的な潮流として国際会計基準(IFRS)を導入する企業が増えています。IFRSは、国際会計基準審議会(IASB)が世界共有の会計基準を目指して作成したものです。特徴として、国内企業が採用している会計基準が損益計算書重視なのに対し、IFRSは貸借対照表重視です。 コミュニケーションスタイル 多くの外資系金融は多国籍、多文化の背景を持つメンバーから構成されており、コミュニケーションは英語で行われます。また、日本企業に求められる「空気を読む」コミュニケーションではなく、自分の考えをきちんと言語化し伝える文化が浸透しています。相手のニーズや気持ちを汲み取りながら、シンプルに伝えることが外資系金融では求められます。 情報に対する鋭い感度 外資系金融の業績は世界中の地政学的リスクや経済情勢に影響されます。そのため、外資系金融で働く場合、日本市場だけではなくグローバルな視点で幅広い情報をキャッチすることが必要です。 テクノロジーの活用 外資系金融では、DXにより新しい価値を生み出し、競争優位性を生み出そうとする傾向が強いといえます。「Fintech(フィンテック)」という造語が示す通り、多くの外資系金融もAIやブロックチェーンを活用した新しい金融サービスの開発に取り組んでいます。 ワークライフバランス 国内企業でもワークライフバランスは重視される傾向にありますが、外資系金融は成果主義を採用していることが多く、多くの従業員が長時間の労働を好まない傾向にあります。ただ、ワークバランスについては、企業によって異なるため、それぞれの企業文化ついて事前に情報を集めておくとよいでしょう。
以上の外資系金融の特徴を前提に、外資系金融に必要なスキルや知識、知見について解説します。 英語力 外資系金融で働くことを希望するなら、英語力は必須です。具体的には、海外の市場に関する英語で書かれたレポートを読む込み、プレゼンや電話でコミュニケーションをとり、クライアントと専門的な内容に関して交渉するには、非常に高レベルの英語力が求められるでしょう。 マネジメント能力 外資系金融ではマネジメント能力も重要です。長期的なプロジェクトを任されることも多いため、限られた経営資源をどのように配分するか、また目標を設定して進捗を管理することが求められます。 リーダーシップ ここでいうリーダーシップとは、人と組織を価値ある方向へ導いていく力のことです。エシカルな視点も考慮しながら、顧客と自社の業績を最大化するために必要不可欠なものといえるでしょう。外資系金融での仕事は一人で行うのではなく、チームで遂行していきます。リーダーシップがあれば、他のメンバーの意見に耳を傾け、革新的なアイディアを取り入れつつ、成果を出し続けることができるでしょう。 財務会計知識 外資系金融で働くすべての人に高い財務会計知識が必須なわけではありません。上述したように、外資系投資銀行に就職してもマーケット部門での仕事は営業職に近いといえます。しかし、どの領域の職種であっても、財務会計の基礎的知識は必ず役に立つでしょう。 税金に関する知識 外資系金融で働く場合、税金に関する知識があれば有利でしょう。ただ、税法は絶えず改正される分野ですので、実務に携わりながら情報を拾い、経験を通じて身に着けていくとよいでしょう。 金融サービス業界の最新の給与水準については、こちら
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