正式な退職のプロセスの一環として、ほとんどの人は、退職願や退職届を提出するよう求められるでしょう。難しそうに聞こえるかもしれませんが、決してそんなことはありません。それどころか、多くの場合、数あるタスクのなかでも最も単純なタスクのひとつです。
自由に使えるテンプレートやフォーマットも多数出回っていて、良いものもあればそうでないものもあります。
なぜ退職願・退職届を書く必要があるのか
上司に退職の意向を伝えた後で、ほとんどの会社が退職の意志を表明する正式な退職願または退職届の提出を求めてきます。これは単なる形式上の手順であることが多いですが、そのメリットは会社にとってだけではありません。ビジネス上多くのことがそうであるように、書面に記録を残しておくことで、あなたにとっても正しい手続きを取ったという証明になります。
また、退職日を書面で正式に確認することになり、これは影響を受けるすべての人にとって重要です。
退職願・退職届を書く前に上司と話し合う
退職願や退職届を書くよりも前にすべきことが、上司と二人だけで話し合いを持つことです。多くの企業が、退職にまつわるプロセスやポリシーを独自に定めていて、これから退職する人がすべきことは決まっています。
会社によっては、退職に際して記入すべき用紙があるでしょう。また、テンプレートを持っている会社もあり、その場合はそれに従って書けば良いため簡単です。これらの詳細を、上司と確認します。
テンプレートは、会社が用意しているものが最適です。ただし、テンプレートがなくても、書くことは難しくありません。
シンプルな退職願・退職届のテンプレート
良い退職願・退職届というのは、簡潔で要領を得たものです。以下の点を盛り込むことが推奨されます。
- 文書のタイトル:退職願
- 宛先:会社名
- 理由:「一身上の都合により、(日付)をもちまして(会社)を退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」”
- 提出日
- あなたの氏名と役職名
- 署名
この手紙を折り畳んで、無地白色の封筒に入れ、封筒の表に文書のタイトルを書きます。よほど字が下手でないかぎり、この手紙は手書きにするのがベストです。ただし、パソコンでタイプし、印刷したものでも受理されます。鉛筆書きは決してしないこと。黒インクのペンがベストです。
退職願・退職届に書くべきでないこと
退職願や退職届は、その後何年にもわたって、あなたの雇用記録に収められ保管される可能性が高いことを忘れないでください。つまり、多くの人の目に触れるものです。このケースでは、文章が短く簡潔、そして、プロフェッショナルであることが重要です。
【会社や同僚の批判】
たとえ正当な理由があるとしても、会社や上司、チームに対する不満をぶちまけるべきではありません。ビジネスの世界、特に日本では非常に狭い可能性がありますから、良好な関係を保って円満に退職するのがベストです。
【退職理由】
退職の理由は、誰にも説明する必要はありません。尋ねられたとしても、法的に、退職の理由を正当化する必要はないのです。上司との関係によっては、建設的な批判を残したいと思うかもしれませんが、常に適切というわけではありません。
【退職後の予定】
退職後の予定についても、やはり法的に、誰にも説明する必要はありません。しばしの休養であれ、転職であれ、学業であれ、転居であれ、個人的な理由はプライベートなことであって、自分の胸の内に留めておくことができます。
退職願・退職届の提出方法
上司との最初のミーティングと同様に、退職願や退職届を気軽に上司に手渡すべきものではありません。時間を少し取ってもらえるかどうかを尋ね、二人だけで話し合います。正式な受け渡しとして、両手でこの手紙を持って、礼儀正しく上司に差し出します。
不測の事態が起きる場合に備えて、この手紙のコピーを自分用に保管しておき、提出した日時と相手を記録しておきます。また、このミーティングと手紙の提出をフォローアップのメールで確認することも推奨されます。適切と感じるのであれば、退職願や退職届のデジタルコピーを添付ファイルとして送信することもできます。