退職を決意したのであれば、正式な退職願や退職届を書く必要が生じるでしょう。
最初は難しそうに思えるかもしれませんが、心配することはありません! 実際には非常に簡単です。退職届は、簡潔かつ単刀直入に書くべきです。不必要な詳細をあまり多く盛り込むべきではありません。
正式な退職届を提出する意義
そもそも、このような正式な書面がなぜ必要なのでしょうか? これには多くのメリットがあります。
【退職の日付を確定する】
退職の日付を確定することは有益です。上司に退職届を提出してそれを受理されたということは、退職の日付に異議がなかったことを意味します。また、日付が確定すれば、いつまでに今のプロジェクトを終え、引き継ぎの資料を作成し、同僚への挨拶などを予定しなければならないかといった時間的な目安ができます。
【問題が生じた場合に証拠となる】
残念ながら、従業員の退職に会社が異議を唱えたケースはあります。しかし、退職届を提出したことが記録にあり、特にあなたがそのコピーを保管して、提出した日時と相手を記録していれば、会社にとっては異議を唱えにくくなります。
【会社が準備できるようになる】
あなたの後を引き継ぐ人を見つけなければならないチームにとって、これは重要です。
退職願・退職届の書き方
まず第一に、退職について上司と話し合うべきです。このミーティングが、周囲への配慮を示すだけでなく、退職にまつわる会社の規定を確認するうえでも、良い機会となります。記入式で書ける退職届のテンプレートを会社が用意しているかもしれません。そうでなければ、自分で書く必要があります。
上司と気さくに話せる関係にあるとしても、これは正式な業務上の文書として書くことです。実際、退職届とは、そのような位置付けのものです。また、この文書は、長年にわたってあなたの雇用記録に収められ保管される可能性があるため、多くの人の目に触れるものと理解して書くべきです。
字が上手いのであれば、手書きにするのがベストですが、タイプして印刷したものでも受理されます。
退職届は、簡潔かつ単刀直入に書き、以下の点を押さえます。
- 勤務中に得た機会とサポートに対し、手短に謝意を表明します
- 一身上の都合により退職を決意したことを、短い文章で述べます
- 退職日の希望を記載します
作成日を明記し、署名や捺印をしたら、折り畳んで無地白色の封筒に入れます。この封筒を手渡すには、上司と二人だけのミーティングを設定する必要があります。繰り返しになりますが、上司と気さくに話せる関係にある場合でも、これは正式な場と位置付け、封筒を両手で持って、上司に手渡します。この場を利用して、上司のサポートに対してお礼を言い、その上司が採用してくれた上司だったのであれば、機会を与えてもらったことへの感謝を伝えます。
退職願・退職届に書くべきでないこと
これから辞めることが分かっていても、会社や同僚に対して感じた問題点などを持ち出すチャンスとは考えないことです。退職願や退職届は、できるだけ礼儀正しく、プロフェッショナルに書きます。会社で過ごした時間についてコメントするのであれば、ポジティブな内容に留めます。
その会社での体験が良い体験だったか悪い体験だったかにかかわらず、あなたの評判を傷付けず、良好な関係を保って円満に退職するのが、あなたの目標であるべきです。退職届を書くに当たって、きまりの悪さを感じることはあるかもしれません。が、落ち着きを失わず、他の正式な業務文書と同じようにとらえることが重要です。そうすれば、このプロセスの完了へと一歩近付くことができるでしょう。