毎年、年末近くになると年賀状の準備をする方も多いのではないでしょうか。親しい家族や友人とともに、内定先の上司や同僚もぜひリストに加えるのがおすすめです。短い文でもお世話になったことと採用への感謝を伝えれば、新年の仕事もきっとスムーズに進んでいくことでしょう。

送りたいけど何を書けばいいかわからないなど、そんな時は以下の簡単なガイドをぜひ参考にしてみてください。

年賀状とは

新年の挨拶である年賀状の始まりは、少なくとも平安時代(西暦794~1185年)にさかのぼり、日本で最も古くから続く習慣のひとつでもあります。毎年11月になると、あちらこちらの店で趣向を凝らしたデザインのはがきを見かけるようになります。それぞれのはがきには「お年玉」と呼ばれるくじ番号がついており、新年を迎えた後、1月中旬ごろに当選番号が発表されます。

近年のデジタル化で数が減りつつあるとはいえ、郵便局でも特別態勢を組むほど元旦配達にこだわって届けられる年賀状は、依然として日本の重要な文化です。

送るタイミングについて

毎年、12月15日から街には専用ポストが設けられ、12月25日までに投函すれば元旦に届きます。郵便局ではその間に投函されたはがきを保管しておき、1月1日の朝、一斉に配達されます。

期限までに投函し忘れた場合でも、できれば正月休み最後の日(1月3日)まで、またはそれ以上遅くなる場合でも1月7日を過ぎて相手に届くことがないように心がけましょう。それより遅くなると内定先にはいかにも「義理」で送っているという印象を与えるため注意が必要です。

内定先への書き方

つい忘れてしまいがちですが、旧年中に身内の不幸があった人に送ってしまわないように注意してください。そうした人々からは11月頃に薄墨インクなどで印刷または書かれた「喪中はがき」が届き、新年のお祝いや挨拶を控える旨、連絡があることが多いでしょう。

もう一つ留意する点は、内定先の企業によっては同僚宛ての送付を禁止している場合があるということです。あまり多くはありませんが、念のためこの点も確認しておくとよいでしょう。

質問できる人がおらず、よくわからない場合には、失礼にならないよう念のため送っておくことをおすすめします。新年の挨拶は長く続く日本の習慣であり、規則を知らなかった場合でもその気持ちはありがたく受け取ってもらえるでしょう。

では実際に書く場合はどうしたら良いでしょうか。新年の挨拶分として定型文がいくつかあるため送る相手によって少し内容を変えたり、付け加えたりして送るようにしましょう。

[新しい上司に書く場合]

上司の新年の幸せと健康を祈る文で始め、この機会に新しい仕事が与えられたこと、およびその力添えに対して感謝を伝えるのが良いでしょう。加えて新年の目標とそれをやり遂げるという強い意志を示します。

[新しい同僚に書く場合]

すでに同僚に会ったことがある場合はこの機会に相手の新年の幸せを祈り、彼らの力添えに感謝して「これからお世話になります。よろしくお願いします。」という気持ちを込めた内容にします。新しい年に同じ職場で働くことを楽しみにしていることも短いメッセージで伝えましょう。

文章以外の点では、近況報告や自己紹介として旧年中の大きな出来事に関する写真(子供の誕生、結婚など)を載せる人や、自分でデザインした個性的なはがきを作る人もいますが、その同僚を良く知るまでは、あまり冒険をせず、既製の無難なはがきを用いるのが良いでしょう。

このタイミングで新しい仕事に就く人にとって、年賀状を出すことは内定先で新しい関係を築く良い方法です。新年の挨拶を社会人らしい言葉遣いで簡潔にしたためて、遅れずに出しましょう。仕事初日には、その心遣いがきっと同僚に伝わっているはずです。

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