キャリアを重ねるうちに、さまざまな人と仕事を進める中で、お手本にしたいリーダーや、やる気を与えてくれる先輩など、優秀なチームメンバーに出会う機会が増えるでしょう。その一方で、リーダーシップにかけ、メンバーの士気を下げるような、決してお手本にはできない悪い上司に出くわすことも少なくありません。
日々、ストレスなく、楽しく仕事をする上では、優秀で尊敬できる上司のもとで働くことが非常に大切です。本記事では、悪い上司を見抜くために欠かせない兆候を8つご紹介します。
1. コミュニケーションスキルが低い
良い上司の特徴のひとつは、個人と集団の両方のレベルで効果的にコミュニケーションを図ることが出来る能力です。逆にコミュニケーションスキルの低さは、悪い上司に顕著に見られます。特に職場における衝突を解決する上で、コミュニケーション能力は欠かせません。
コミュニケーションとは、単に考えを明確に表現することだけではありません。相手への共感も重要です。リーダーには、様々なことに関して部下の声に耳を傾け、悩んだり、苦しんだりしている者をサポートする姿勢が必要です。共感不足こそ、悪い上司の確かな兆候です。
2. 透明性に欠ける
上司は機密情報に精通していることが多々ありますが、良い上司とされる人は信用を損ねることなく、部下にできるだけ多くの情報を与えようと努めます。これは、部下から信用と尊敬を得る上で極めて重要です。スタッフは全てにおいて情報の開示を求めるわけではありませんが、透明性を重んじるからです。
一方、悪い上司の多くは秘密主義であり、情報を隠すことで、部下と上司の差をわざと強調します。このような上司は部下と疎遠になり、信用を寄せられることもありません。
3. 方針が一貫していない
悪い上司に振り回される社員にとって、何より苛立たしいのは一貫性のない意思決定が下されることです。部下は先を読むことも、積極的に行動することもできず、結果、上司に対する信頼は損なわれます。
逆に良い上司は、似たような状況には同様の方針で対処します。職場には秩序が生まれ、上司を含め、全員が同じ枠組みに従います。上司として信念を貫くことが良い結果に繋がらない場合は、多少の柔軟を持って対処し、その理由を部下に説明してください。
4. 手柄は自分、責任は部下
悪い上司の典型的な兆候として、良い結果が出た時は自ら進んで注目を浴び、自分の手柄にする一方で、上手くいかなかった時は、知らん顔をして責任から逃げることが挙げられます。
1人で仕事をしている人はいません。良い上司は、成功はチームの努力の成果であると称え、逆境では批判を受け止める強さを持っています。
他人の失敗の最終的な責任を負うのは、決して簡単なことではありません。しかし、優れた上司であれば可能です。悪い上司は、どんと構え物事を冷静に受け止めることが不得意です。そのため、すぐに裏切り者というレッテルを貼られるような対応を取ります。
5. マイクロマネジメントに走る
良い上司は、与えた仕事に関しては部下を信用し、常に大局を見てマクロマネジメントに徹します。逆に悪い上司は、口やかましいマイクロマネジメントになりがちです。
上司は部下の自主性を尊重しましょう。部下に仕事を与えたら、後は自分で進めさせることです。任せた社員のスキルに不安があるのであれば、より優秀なスタッフに業務を割り当てれば良いのです。もしくは、そもそもなぜその社員を雇ったのか見つめ直す必要があります。上司はより大きな問題にエネルギーを注ぐべきです。
6. 不当な要求をする
悪い上司は、とんでもなく高い売上目標を掲げたり、日常的な残業を習慣化させたり、休暇願を繰り返し却下するなど、社員に不当な要求をする傾向にあります。これほど社員を消耗させるものはありません。このような上司は優秀な人材を繋ぎ止めることができず、企業に大きな損失と混乱をもたらします。
部下に大きな期待を抱くのは良いことです。しかし、自分にできないことを押し付けてはいけません。良いビジネスとはチームワークであり、上司は手本を示す必要があります。
7. オフィスのスターになりたがる
社員は目立ちたがり屋ではなく、リーダーを求めています。ふざけたメールを送ったり、井戸端会議を仕切ったり、会議中にどうでもよい逸話を披露したりするのは、すべて悪い上司の兆候です。
だれも愚か者を尊敬はしません。上司の役割は、明るい展望を示し、職場の結束に力を注ぐことです。オフィスの道化師になることではありません。仕事を楽しみながらキャリアアップする正しい方法を理解しましょう。
8. えこひいきする
自分のお気に入りの部下を昇進させたり、美味しい役割や新しいプロジェクトに任命したりして、他の有能で経験豊かな社員を意図的に無視するのは、悪い上司の兆候です。
優れた上司は、全ての社員を公平に扱い、成果や業績に応じて昇進を決定することで部下のやる気を引き出し、高い生産性の維持に繋げています。確かに、一部の社員とより親しくならざるを得ないこともあるでしょう。しかし、自分の役割は部下の指導と管理であって、友人付き合いではないことを忘れてはなりません。