キャリア(職歴・経験)を自分の手で描く、つまりデザインすることは、人生を豊かにする上でとても大切です。
「なぜ働くか」「何を目指すか」という、自分の中の「キャリアの軸」をいまいちど見直すために、以下の「3つの棚卸し」を行ってみましょう。ただ頭の中で考えるのではなく、実際に紙に書き出してみるとよりクリアに整理できます。
キャリアデザインに必要な3つの棚卸し
① 「何がしたいか」 未来を描く
まずは、「なぜいまの仕事をしているか」という根本を見つめてみましょう。何がしたくて現在の職業を選んだのか、自分が見つめていた先をいまいちどクリアにして、現在の姿と比較してみると、現状の把握ができます。
その上で「これから自分は何がしたいのか」という未来を見つめます。どんなことに興味があるかという「関心のあるテーマ」を見つめてもいいですし、どんな働き方をしたいかという「理想のスタイル」を具体的に描いてみてもいいでしょう。重要なのは「どう働けば自分が幸せでいられるか」。あくまで自分軸で考えることが重要です。
② 「何ができるか」 自己を見つめる
次に、現在の自分ができることを客観的に見つめます。大切なのは、自分の「強み」と「弱点」を、どちらもしっかりと見つめることです。
キャリアデザインというと、「強み」の部分ばかりがクローズアップされがちです。しかし、「何ができないか」という視点を忘れてしまうと、自分が「やりたい」と感じた職業と、本来の自分自身との間にミスマッチが起こってしまい、「憧れの仕事に就けたのに、うまくいかない、続かない」という事態を招きます。
できることとできないこと、どちらに対しても真摯に向き合い、自己を掘り下げていきましょう。
③ 「何をすべきか」 アクションを決める
未来像が見え、自己分析が終わったら、次に自分がすべきアクションを見出していきます。
「転職活動を始める」「弱点克服のため勉強をする」「スキルアップをはかる」「目指す業界の知人にアプローチする」など、いくつかの具体策が見えてきたら、それらに対して「実現する順番」と「いつまでに実現するか」の期限をつけていきます。
「〇歳までに〇〇になる」などのゴールを定め、そこに向かう道筋をできるだけ詳細に設計していくことが、キャリアデザインの本質です。